台湾グルメは奥が深いです。というのも、魯肉飯などの基本形メニューから、種々派生し、それがまた地方で独自の発展を遂げる事例もあり、いわゆる「ここでしか食べられないもの」というのが数多くあります。今回ご紹介するのも、この店でしか食べられない不思議グルメです。台湾を飛び出して基隆にやってきました。
基隆五層猪腸湯の場所
基隆五層猪腸湯というお店ですが、有名な基隆廟口夜市とは駅の反対側にあります。といっても歩いて10分程度の道のりです。
基隆駅の北側出口から出て
やはり看板メニューは
メニューを見て気づきましたが、正式な店名は基隆五層猪腸湯ではないのかもしれません。グーグルマップでこの名前なのだが…。というわけで、看板のメニューはもちろん五層猪腸湯(ウーツァンヅーチャンタン)。豚の腸が5層になっているスープとかなんとか…。よくわかりません。でもおなかがあまり好いていなかったので、小菜の筍絲(スワンスー:筍の煮物)を注文する事にしました。
やってきた料理がこちらです。気になるのがやはり五層猪腸湯の方。懸濁して中身がよくわかりません。
レンゲで中をかき混ぜてみると…
ぎっちぎちの腸らしきものがごろりごろり!ずっしりレンゲに重さを感じます。いったい何だろうこれは…。
恐る恐る一つパクリと食べてみると
こりゃ不思議な食感。コリコリ、サクサクなクリスピーな感じがします。主な食感はホルモンを噛んでいるような感じなんですが、それが波状的に重なることでサクサク感を生み出しています。
これは…メニューの名前の通り腸が5層に重ねられているのでは?と思い、少し分解してみると
やっぱりそうでした!内側は直径の小さな腸、外側に行くにつれ大きな腸になっています。これは手作業で腸を重ねて重ねて作り上げている代物でした。名前に偽りなし。
そしてなんといっても、このスープがおいしいです。ホルモンの臭みはなく、かといってあっさりしているわけでもなく豚のエキスがにじみ出ていて濃いです。塩の濃さとかではなくエキスが濃い!
夢中で食べていましたが、名わき役の筍で一息。
こちらは小さいお椀にかわいく乗っているように見えますが、実はかなり量が多いです。ぐつぐつ煮込まれているポットの中からがさっとトングでとってきていました。
お味はというと、歯ごたえサクサクで油分もたっぷりでがっつりしたおかず味。少しの塩味で味付けは控えめですがおいしいです。
【営業時間】6:00~14:00
【定休日】月曜日